IT/ソフトウェア屋さんが知っておくと便利な英単語

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「ん?」って思って普通の辞書を引いても意味がパッとしなかったり,よく使われる意味とは違った意味で使われていて戸惑ってしまった英単語を集めてみました.遭遇次第,追加更新していきます.

vanilla

あー渋谷を大音量で走り回ってた妙に中毒性のある宣伝トラックのあれね

ソフトウェアに関してカスタマイズせずにそのまま用いることを指すようです.日本語だと「デフォルト設定」みたいな感じでしょうか?

「バニラカーネル」なんて言葉もあるようです.

Vanilla software - Wikipedia

で,やっぱり由来はバニラアイスだった...

populate

これはデータベース関係の用語.「データベースにデータを投入する」という意味です.

もともとは人や動物を居住させる,生息させるという他動詞で,「電子部品を基盤に装着する」という意味もあるようです.

compromise

一般的には「妥協」「妥協する」という意味(名詞,動詞)ですが,セキュリティ分野で「情報漏洩」「システムに不正に侵入する」という意味でも使われます.

AWS(Amazon Web Service)のセミナー動画を視聴しているときに出会ったのですが,「インスタンスを妥協するって???」と頭の中がはてなマークだらけになった言葉.

naive

アルゴリズムを形容する言葉として使われる例を見かけます.「そのまま実装するには問題がある」というような意味です. 例えば,得られる結果は間違っていないけれど,メモリ消費量や実行時間などの考慮が足りていないということを表現するのに使われているようです.

辞書を引くと「考えが甘い,ばか正直」とあるのですが,もともと日本語としての"ナイーブ"は「繊細な」というニュアンスで用いられることもあり,初見だとなんのこっちゃ?となりそうです.

wrap around

普通の意味だと「(くるっと)巻きつく」みたいな意味になりますが... 「最大値に達したら(くるっと一周して)最小値に戻る」という意味もあるようです.

「呼び出しごとに1ずつインクリした値を返すメソッドみたいだけどMAXまでいったらどうなる?」みたいな調べ物の最中で出てきた表現です.

英語学習に欠かせない我が三種の神器ツール

その1: 英辞郎 on the Web Pro

www.alc.co.jp

学生時代からお世話になっている,もうコレがないと生きていけないレベル(見事に囲い込まれています,ハイ...)

好きなポイント

辞書としての基本的なスペック,使い方以外の面で気に入っているポイントをあげます.

頻度集計

単語の前後にどんな語が来るのかをランキングで見せてくれる.いわゆるコロケーションを調べることができる.

例文が豊富

「英語でこれなんていうの?」っていう表現を日本語で検索しても結構出てくるし,実際の文章(コーパス)が例文で比較的長いものも多く,単なる単語の置き換えではなく「こうやって表現するのか」がわかることが多い.

単語帳

ワンクリックで単語を単語帳に登録できます.タグ付けも可.すでに登録した単語を再度登録するとメッセージが出て「こんな単語見たことないわー」->「あ,もう出会ってたんだ...(汗)」っていうのが多々あります(笑)

料金

月額¥300(+Tax)です. 年間でサブスクリプションすると年額¥3300(+Tax)で1ヶ月分おトクになります.

少し例文が制限されているPro Liteというバージョンも無料,無期限で利用できるので,まずはそれから試してもいいでしょう.

その他

機能は制限されているけど,スマホアプリ版(オフライン使用不可)もあるよ.

その2: LODCE (ロングマン英英辞書サイト)

www.ldoceonline.com

続いてこちらも辞書系ツールになります.英辞郎との一番の違いは「英語のみ」ってところですね.まあ,英英辞書なんで.

ある程度,ボキャブラリが増えてくると,今度は同じような微妙な意味の違い,ニュアンスや使いどころを意識していきたいところですよね.そんなとき活用すべきは英語表現を英語で説明した英英辞書です.

好きなポイント

こちらも基本的な辞書としての使い方以外の面からポイントを...

ボキャブラリを増やせるコンテンツ

単に英英辞書機能だけではなく,トップページに単語とメジャーな意味説明が表示される'Word of the day'(結構ハイレベルな単語だったりします)や写真のモノを英語で表現する'Pictures of the day',さらに同義語を覚えるクイズ形式の'Exercise'など,ボキャブラリを鍛えるコンテンツが提供されています.

特に調べたい言葉がなくても1日1回アクセスするだけでも勉強になります. 'Word of the day'などのコンテンツからは該当単語の説明ページにワンクリックでアクセスできるので,そこの例文でわからない単語を調べてみたりして,ボキャブラリを増やすのもいいと思います.

無料

なんと無料.しかも有料プランがあるわけでもなさそうなので完全無料です.

料金

大事なのでもう一度言います.
無料です.
やっほい.

その3: Grammarly(英文校正ツール)

app.grammarly.com

YouTubeで広告も流れているし,知っている人も多いのでは?

好きなポイント

おことわり:有料版でしか使えない機能もあるので注意.

サジェスト機能

スペルや簡易な文法ならWordとかでもチェックしてくれますが,そこから一歩踏み込んで「同じ単語を何度も使っている」「もっと適切な単語がある」「文章長すぎるからもう一回考え直せ」といったように少しでもよい文章になるようにサジェストしてくれます.

Grammarlyの基本的な機能ではありますが,英語で(それなりに)正しい文章を書くことのハードルを下げてくれているので,もっとアウトプットしようというモチベーションが維持できています

分析ツール

黙読と音読にかかる時間(スピーチに便利)や「アメリカの◯年生までならスラスラ読める文章です」などの情報も教えてくれます.

デメリット

エディタアプリを使用していてもオフラインでは閲覧すらできなくなってしまうことと,(少なくとも個人ユーザ用のPremiumプランの場合)内容はクラウドに送信されているだろうから主にプライベート,勉学用にしか使えないことですかね.

料金

年間サブスクリプションで,月あたり$11.66らしいので,つまり年間$139.92ですね. ただ,無料版を使い始めると「アップグレードしませんか?」と40%ぐらいOFFになる特別価格オファーメールが来たので,そちらを利用してサブスクリプションするのがよいでしょう.

その他

スマホアプリ版もあります.が,アプリ版はGrammarlyキーボードという位置付けで,エディタではないのがちょっと残念. スマホガリガリ文章を書くことはないので文法チェックが機能しなくても困らないのですが,エディタアプリで編集した内容をスマホから閲覧できないのは少し不便です.

おまけ: Evernote

英語学習に特化したツールではないですが,次点でEvernoteも載せておきます. もちろん,OneNoteとかあるいは紙のノートでもOKだと思います.

こんなことに活用してます

うまく言えなかったことのまとめ

「あー,こんなこと言いたかったんだけど,うまく表現出てこなかった」というときが一番伸びしろがあると思っています.それを放置してしまうのはMOTTAINAI.ということで,言えなかったことをEvernoteに書き留めては英語で表現してみる(Grammarlyも活用)ということをやっています.まあ,備忘録兼オリジナル表現集ってとこですね.

その他,トピックごとに関係した表現のまとめ画像を貼り付けてビジュアル単語帳にもしています.

自信を持って楽しく英文を書こう!Grammarly有料版の実力

英文校正サービスGrammarlyを使ってみました.

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Grammarlyとは?

www.grammarly.com 英文を校正するクラウドサービスです. YouTubeの広告で知り,Google Chromeの拡張アプリにインストールして放置状態だったのですが,先日がっつり英文を書かないといけないことになり,活用してみました.

ちなみに,アプリをインストールするとはてブロの原稿も自動でチェックされるようになりましたw

何ができる?

Grammarlyには,無料版とプレミアム(有料版)があり,無料版でも基本的な文法チェックやスペルチェックが可能です. なお,書いた文章はGrammarlyのクラウドに吸い上げられるようなので,注意が必要です.

はじめは無料版でいいと思っていたのですが...

プレミアム(有料版)にしてみた!

英文を書いていると,「お前の文章なんか変な箇所があるぜ?プレミアムにアップグレードしたら教えてやるよ,あん?」みたいなメッセージ(※実際には英文です,そしてこんな煽りメッセージではありません)が表示されました. んー,もっと改善できるところがあるって言われたら気になるなーということでアップグレードしてしまいました. (プランについては最後に少し私の考えを書きます)

プレミアム版にすることで使えるようになる機能はいろいろあるのですが, ここでは私が使っておもしろい&使えると思った機能を紹介します. www.grammarly.com

英文の目的の設定が可能

英文の目的によって許容できる語彙レベルとかって変わってきますよね? 例えばアカディミックな文章で簡単な単語ばかり使用するのは推奨されません. まだ,具体的にどれくらい影響があるのかを評価できるまで使いこなせてはいないのですが,例えばAudienceをGeneralに設定すると多少レベルの低い語彙を使ってもアラートされなくなった気がしました.

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ゴール(目的)の設定

語彙の言い換えサジェスチョン

たしかYouTubeの広告で出てたのはこの機能だったはず... 文中に書いた語彙がすでに使われていたり(同じ単語や表現を繰り返すのはよろしくありません),陳腐な単語だったりすると,代わりの単語を提案してくれます.

Performance

書いた英文を評価してくれます. 文字数や文章数をカウントしてくれ,それに基づいて黙読と音読にかかる時間を見積もってくれます.スピーチ原稿を書くときとかに便利ですね. さらに,おもしろいと思った項目がReadability scoreです.「どれくらいの教育レベルの読者が理解できるのか」を算出してくれます(おそらく文章中の語彙レベルで評価していると推測).

BBCのニュース記事を評価してみた

G20で米国と中国が関税問題について議論再開を合意した,という内容です. (いまさらG20なのは記事の内容を試してから投稿までに時間がかかってしまったからです...) www.bbc.com

中学卒業くらいであれば問題なく読めるようです.

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Performance

プレミアムプラン料金について

契約期間を1ヶ月,3ヶ月,1年から選びます.契約期間が長いほど月額使用料は安くなります.1ヶ月プランの$29.95はちょっと高いかな...? 実は無料版に登録すると,「アップグレードしませんか?今なら○%OFF!!」みたいな特典メールが届きます.この特典を使うと1年契約が月額$6程度(総額$76.97)になりました.

ということで,これからガンガン使い倒そうと思います!